メンタル不調((+_+))

仕事で出会う、メンタル不調の人たち。


ある人は仕事で人間関係がうまくいかなくて、できないことを罵倒され
理不尽に冷たい扱いを受け、相談に来られました。


わたしはその人の側からしか話を聞いていないので、
その人の言うことが正しければ周りの人たちはかなりの極悪人。


でもそういうことってあんまりないわけで、
要はその人の捉え方なんですね。


もちろん話そのものは真剣にきいているし、
そんなのあなたが悪い、と言うつもりもない。


だけど想像する範囲での話、言っている側もいけずかもしれないけど、
その人にも言わせる隙があるから的になってしまうのです。
例えば、できないことを気にしてくよくよ落ち込んでいたり、
言い返して相手を逆上させたり。


要は受け流すことができない。
その人は真面目で、言葉をそのまま受け取ってしまうし、
適当にするっていうことがなかなかできない。


で、結局はそうやって、正直に向き合いすぎてしまったがために
自分自身を追い詰めて、メンタル不調に陥ってしまう。


その人の場合は、近くに相談できる人もいなくて、
自分はできない人間だと思ってどうしようもなくて、
わたしたちのところに来ました。


家族とか恋人とか、自分の気持ちを吐き出せる人がいたら良いんだけど。
そういう人を見ると、ぎゅーっと抱きしめたくなります。
不器用で正直で、そのせいで損をしていて。


とは言え、わたし自身もその人と働くのは難しいだろうなとも思うのです。


些細な言葉に引っかかって気にしてしまう。
空気を読む、阿吽の呼吸、みたいなことができない。
一緒に過ごしていくにはこちらがその人のことをわかって、
うまくやっていけるように気にかけなければいけない。
好き嫌いとは違う話で、悪気がないのを知っていても。


器用に適当にできる人が生きやすい世の中だなあ、とつくづく思ってしまいます。

葉書の知らせ

葉書なんて、子どものころは使ったかなあ?というくらいで、
あんまりもう馴染みのない連絡手段ですよね。


メールがあるし、ラインがあるし。
手紙で書くなら人に見られないように封筒に入れたい。
今や年賀状もあまり書かず、ラインで挨拶をすればいいか、という程度。


わたしもそういう感覚なのですが、お友だちに一人だけ、
葉書でやり取りをしている人がいます。


その友だちとは、ラインもするし、たまに会うこともあるんだけど、
年に何回か、葉書のお便りが来ます。


きっかけは彼女が葉書の知らせをくれたから。
取り留めのない季節の挨拶や、元気でね、というくらいの内容だったけど、
あったかくて嬉しくて、手帳に挟んでお守り代わりにして。
お礼をラインで返すのは何だか違うなと思って、少ししてから
葉書で返事を出しました。


目を引くデザインでなくても、何気ないことしか書いていなくても、
ゼロ円のメールやラインよりは高くつくけれど、それでもたったの62円。
お茶1本よりも安く、これだけ気づかいの乗った紙を
全国どこでも、届けられるってすごいことだなあと思うのです。


字が汚いし、など言い訳がちな筆不精ですが、
わたしもたまには葉書を書こう。
便利な時代だからこそ、嬉しいですもんね😊🌸

『潜水服は蝶の夢を見る』

車いすに乗っている友人からお借りしてDVDで鑑賞🎬


主人公のジャン=ドミニクは、雑誌の編集長として華やかに暮らしていたのに、
突然脳梗塞で倒れ、全身まひになってしまう。
自分の意思で動かせるのは左目だけ。
瞬きで言いたいことを伝え、文章を書く。という実話。


左目以外、なにも動かせないなんてわたしには想像もつかない。
テレビのチャンネルを変えることも、
顔にとまった虫を払うことも、
大好きな子どもを抱きしめることも、
嫌いな相手から顔を背けることも。


動けないということは、とにかく今わたしが無意識でやっているあらゆることが、
自分ではできなくなるということなのだ。


沢山沢山、頭の中で思っていることはあっても、
話しかけたり動いたり、自分から何かを動かすことはできないから、
潜水服の中から必死に、外に向かってわめきたてているような気持ちになる。


全編の大半をジャン=ドミニクの視点で見せてもらったことで、
その気持ちのほんの一部を、画面越しに体感することができた。



そして、外に向かっての発信が限られてしまったジャン=ドミニクは、
想像の世界で遊ぶことに幸せを見出す。


想像だけでならいくらでも自由にいられるはずだけれど、
ジャン=ドミニクの頭の中にあるのは少年少女が夢見るような、
おとぎ話の世界ではない。


彼が見ているのは、
例えば普通に歩ける自分。
美味しいものを好きなだけほおばる食卓。
美女と2人で過ごす時間。


病気をする前の自分なら当たり前にできていたはずのことを、
病気をする前ならありがたがりもしなかったことを、している自分だ。


それはとても現金で、くすっと笑ってしまうようなもの。
時々映るジャン=ドミニクの姿は、どこからどう見ても重度の障害者なのに、
すごく大変なはずなのに、頭の中はこんなに面白い世界が広がっているなんて!


そのギャップがまた面白くって、大変な思いをしてなお、
ユーモアを忘れない彼がとても好きになりました(#^^#)