仕事で出会う、メンタル不調の人たち。
ある人は仕事で人間関係がうまくいかなくて、できないことを罵倒され
理不尽に冷たい扱いを受け、相談に来られました。
わたしはその人の側からしか話を聞いていないので、
その人の言うことが正しければ周りの人たちはかなりの極悪人。
でもそういうことってあんまりないわけで、
要はその人の捉え方なんですね。
もちろん話そのものは真剣にきいているし、
そんなのあなたが悪い、と言うつもりもない。
だけど想像する範囲での話、言っている側もいけずかもしれないけど、
その人にも言わせる隙があるから的になってしまうのです。
例えば、できないことを気にしてくよくよ落ち込んでいたり、
言い返して相手を逆上させたり。
要は受け流すことができない。
その人は真面目で、言葉をそのまま受け取ってしまうし、
適当にするっていうことがなかなかできない。
で、結局はそうやって、正直に向き合いすぎてしまったがために
自分自身を追い詰めて、メンタル不調に陥ってしまう。
その人の場合は、近くに相談できる人もいなくて、
自分はできない人間だと思ってどうしようもなくて、
わたしたちのところに来ました。
家族とか恋人とか、自分の気持ちを吐き出せる人がいたら良いんだけど。
そういう人を見ると、ぎゅーっと抱きしめたくなります。
不器用で正直で、そのせいで損をしていて。
とは言え、わたし自身もその人と働くのは難しいだろうなとも思うのです。
些細な言葉に引っかかって気にしてしまう。
空気を読む、阿吽の呼吸、みたいなことができない。
一緒に過ごしていくにはこちらがその人のことをわかって、
うまくやっていけるように気にかけなければいけない。
好き嫌いとは違う話で、悪気がないのを知っていても。
器用に適当にできる人が生きやすい世の中だなあ、とつくづく思ってしまいます。